里山倶楽部「ちゃこマネー」探訪

関西環境情報ステーションpico
阪本 まもる

 当ホームページの運営団体・関西環境情報ステーションpicoでは、“情報ステーション”と言いながら見えない情報に偏り、実践的な情報交換ができていないことに反省を込めて体験的な勉強会を始めました。その第1回目の今回は、picoの最新刊「グリーンプラネッツ−ピコからの手紙」につけた付録、Picoマネーの可能性について考える機会にしようと、里山倶楽部を訪ねました。里山倶楽部はエコマネー(地域通過)「ちゃこ」を実践し、大阪の富田林市と奈良の県境=持尾地区の自然を守っているNPO法人です。久門太郎兵衛氏(現里山倶楽部代表)の指導を受け、13年前から文字通り手造りの保全活動を続けています。私たちpicoのメンバーは、伐採前の林に入り、炭にする木の枝を払う作業(ひも打ち)を体験しました。
 富田林駅からバスに乗り「加納」のバス停で下りると、里山倶楽部の方が車で迎えに来て下さっていました。急な坂道をエンジンを唸らせて登る車。やがて持尾のフィールドに着きました。Picoからの参加者は、大林代表、橋野さん、根津さん、坂本ハジメさん、青野さん、そしてわたしです。
 炭焼きの窯は山の尾根や里の離れに小屋を建て、村人の暮らしに影響のない場所を選びます。毎年約3トンの炭を生産する雑木林は、山の一定面積のクヌギ林を伐採し10年で一巡します。伐採地は、萌芽更新をはじめた草地、低木林、高木林と、伐採の順に歳月の創る多様な生物環境が保たれていました。
 炭のことを英語でcharcoal(チャコール)といいますが、里山倶楽部では毎月「ちゃこーる」という会報を会員向に発行しています。その中に「ちゃこ市ちゃこ座」という「ちゃこマネー」が使えるフリーマーケットがあります。「500ちゃこ」でどういうことが可能かというと、「ちゃこ」は‘炭`本位制の地域通貨ですから、500gの炭と交換できます。ただし里山倶楽部製造の木炭。これはあくまで基本です。たぁさんのメディスンカード占い1回20分とか、京政食堂(大阪市平野区)では日替わり定食。あいね(大阪市天王寺区生玉)は飲み物100円引きなど、さまざまです。そこで、わたしたちは、まず雑木林の保全をするボランティアに参加して、実際に「ちゃこ」を手に入れることにしました。
 里山倶楽部の事務局長大塚さんと倶楽部の仲間とともに、午前中は森に入って作業を行い、午後から「ちゃこマネー」について勉強会を開きました。勉強会で「500ちゃこ」をいただくと、根津さんは早速、500gの炭と交換しました。他のメンバーは、紙幣のデザインを眺めたり、使い道を考えている様子でした。
 里山倶楽部の大塚さんは、里山保全を竹炭、雑木の炭、ケナフの炭など、炭を作るボランティアを通じてしている団体間を「ちゃこ」を共通のテーマにネットワークすることを考えています。「ちゃこ」が、倶楽部通貨から地域通貨へと成長するフィールドを得ることにならないか?団体を繋ぐ媒介になるのではないか?と考えているそうです。
 もしこの記事を読んでくださっている方で興味の湧いた人はpico阪本まで連絡してください。大いなる実験になるかもしれません。「ちゃこ」で結ぶ里山保全の環。
 「Picoが仲介役をして、ちゃこを始め各地のエコマネー同士の交換が出来れば、ボランティア労働力のネットワークが進み、次のステージがあるのでは?ぜひシンポジュウムを開いてください。」などと大塚さんにオダテラレながら焚き火を囲んだ学習会はおわりました。
 今回の体験的勉強会で何より楽しかったのは橋野さんの参加で、山道に彼女の足跡を残せたことです。橋野さんはバランスを保って歩く事が苦手で階段も手すりがなければ降りられないのですが、そんな彼女をみんなでカバーしながら山に入り、全員で帰り道を広げながら帰ったことは、机の上ではできない面白い出来事でした。

 なお、里山倶楽部は年会費3000円で会員になれます。会報のイベントカレンダーには、自然とつながるスピリチュアルなセミナーのお誘いや山のクヌギの植栽、パラグライダーに挑戦など多岐にわたる活動が案内されています。
URL http://web.kyoto-inet.or.jp/people/bamkero/

看板の前で 看板の前で

里山倶楽部の近くの民家 屋根にも自然が! 里山倶楽部の近くの民家 屋根にも自然が!

ひも打ち作業 ひも打ち作業

エコマネーを学ぶ 焚き火を囲んで・・・ エコマネーを学ぶ 焚き火を囲んで・・・


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